<3月8日>
◎日程:小出→会津若松→鶴ヶ城→会津ラーメン屋→会津若松
        →菅谷→入水鍾乳洞→あぶくま洞
        →神俣→いわき→ホテル千代田

@只見線沿線
 朝5時30分、夜も明けきらない冬空の下、
 小出駅のホームに泊まるオンボロなローカル車両。
 折しも季節は冬、
 しかもこれから日本屈指の豪雪地帯のど真ん中に
 突入しようとしているのだから無謀である。
 「こんな電車、誰が乗るのかねぇ」
 などと話していると、
 4,5人が乗り込んでいる。
 まぁ、13時まで電車がないとなれば致し方ないのかも。
 というのも、若松と小出を結ぶ道路は冬場、
 豪雪のため通行不能になる。
 そのため、
 いくら赤字と言っても廃線には出来ない事情がある。 
 小出を出てすぐ、若水は夢の中へ。


 しばらくすると新潟から福島へと県境を超える。
 この付近はほとんどが長距離トンネル。
 田子倉の駅はホームの除雪さえされず
 数メートルの雪の壁。
 どうやら田子倉湖の保守作業人のための駅らしい。
 「ホワイトアウト」のロケ地と言えばお解りだろうか。
 あまりに豪快な積雪は圧巻を通り越して笑えてくるかも。

 途中、会津川口で30分近く停車するなどしながら、
 5時間かけてほんとーにゆーっくりと会津若松を目指す。
 恩田は国盗りの為、車窓を楽しみながら起きており、
 時折停車する駅の改札を出るなどして路線を満喫。
 滅多なことでは全線完乗などできそうにないので、
 目に焼き付ける様に楽しんだ。

早朝の小出駅 只見駅での列車待ち合わせ

A会津若松
 
若松に着くと、
 行動するのに丁度良い時刻になっていた。
 巨大な荷物を駅のロッカーに押し込み、
 バスで鶴ヶ城を目指す。
 バス便は割と多く、
 帰りの行動を立てやすい。


 城の関しては素人の恩田は、
 詳しい若水の説明を聞きながら観光。
 下手なパンフレットより解りやすいのでかなり勉強になる。
 城はかなり広く、観光するのに思った以上に時間が掛かる。
 他に予定していた「栄螺堂」や「飯盛山」を諦め、
 食堂で御当地会津ラーメン(感想パス)を食し、
 昼過ぎの快速で郡山へ向かう。


 なにしろこの日の行程は福島県の横断。
 観光しながらともなるとなかなかタイミングが取りにくい。
 「恩田企画の経験上、
  ギリギリの行動は死を招くよね。」
 という若水のアドバイスで、
 今回の企画は予定の全てを前倒しする勢いで、
 余裕を持ちながら行動することになったのだ。

B入水鍾乳洞
 郡山から磐越東線に乗り換え、
 ローカル線でコトコトと菅谷へ。
 通勤路線になりつつある車窓は、
 それほど郷愁を誘う程でもなかった。


 そして、菅谷の駅で
 予約しておいたタクシーに乗り込み、
 恩田がかなり期待していた入水洞へ。
 (恩田の卒論の
  主要参考文献に記載されていた)


 この鍾乳洞、
 洞内に流れる地下河川の先まで
 観光洞として探検できる。(別料金)
 レンタルのビーチサンダルが用意され
 ており (別料金)、
 通常の観光洞の終点から、いよいよ探検コースに。
 
 鍾乳洞観光は主に
夏が主流である。
 洞内の温度は年内を通してさほど変化がないため、
 夏は特にひんやりとして気持ちがよい。
 しかし、季節は折しも
真冬
 洞内の気温は暖かく感じられるのだが、
 地下河川の水温は、、、、
 
『ギャー!!』 
 
刺すように冷たい。
 いや、
 冷たいというか、
最早痛い。
 「慣れるまで10分ぐらい我慢出来れば大丈夫。」
 という入り口でのアドバイスを思い出し、
 (当然の様に、こんな時期に探検コースに来る人は滅多にいないそうだ)
 とりあえず二人でギャーギャー喚きながら耐えました。
 初めこそ死ぬ程冷たいと思っていたけれど、
 慣れてしまうと何てことはなく、
 ウォータースライダーのようにクネクネと曲がる洞窟を楽しむ。
 
 観光洞意外にも無理矢理連れ回していた若水も、
 この洞窟はかなり気に入った模様。
 最初は「ジサツ行為だ!」なんて言っていたけど、
 最後は「また来たいかも」なんて言ってたし。
 夏場、いや、冬場こそオススメかも。(^^ゞ

Cあぶくま洞
 東北の鍾乳洞は
 規模が大きい所が多いが、
 あぶくま洞もその一つ。
 関東からも割と近いので、
 観光地としては
 それなりにメジャーでもある。

 入水洞よりタクシーであぶくま洞へ。
 到着目前にして若水が
 「あ、ここって来た事あるかも。」
 と言い出す。
 田舎が「ひたちなか」ということから、
 足を伸ばしてきたらしい。
 「名前聞いても気付かなかったなぁ」
 ということで、
 若水は洞外で待機、恩田だけの観光となった。

 ギリギリで閉館に間に合ったと言う状況のため、
 かなりの駆け足で観光。
 規模が大きい鍾乳洞は見慣れてしまっているため、
 最初はそれほどの感動もなく、
 「鍾乳洞って言うよりも単なる崩落洞じゃん。」ぐらいで
 ほとんどダッシュで駆け足観光。
 しかし後半部、見事な鍾乳石のホールでしばし見とれる。
 見事です。やっぱり。

 そしてまた駆け足で出洞。
 タイムは15分そこそこ。(笑)

 駅までのタクシーを手配し、
 到着まで時間に洞窟神社に参拝(写真)、
 崩落して切り立った石灰の崖は圧巻で、
 夕暮れに輝く崖を見ながら、
 再びローカル線の神俣駅へと急いだ。

 小さな駅のホームは学生ばかりが目立ち、
 いわきへと向かう電車はかなり混雑していた。
 いわき到着19時ちょいすぎ。
 とりあえずビジネスホテルにチェックイン。
 そして近所の中華食堂で夕食。

 朝からずっと移動しっぱなしの疲れがあったので、
 「明日は、ちょっと早めの特急で行こう。」
 と、窓口で翌日の特急を手配し、
 二日目の夜が更けていった。