ほぼ月間webちょっ?

第3号:2001/09/25

目次
 @TAKIBIST in the Dark.(暗闇のタキビスト)
 A瞳のチカラ


@TAKIBIST in the Dark.(暗闇のタキビスト)

 「焚火は闇によく似合う」
 焚火を愛でる者の多くは、闇夜の過ごし方に各々独特の美学を見いだす。
 何はなくともWHISKYを離さない友人や、
 四六時中、夜通し料理(ツマミ)を作っているマメな男もいる。
 「いや、やっぱりカバーのない文庫本だろう。」と、
 わずかな光量を頼りに字を追う若者が居る側で、
 黙々と薪(たきぎ)の枝払いに勤しむマメな男が居たりもする。
 確かに、何かに熱中できる雰囲気が、焚き火の回りには、ある。
 かく言う私がどれにあたるかと言えば、
 「身をもって知る方が面白いこともあるんですよね」
 と、答えをはぐらかしておこうと思う。
 いずれ御一緒された時にでも、御確認されたし。
 
 突如として熱弁を振るう論議が出る一方、
 ゆったりと流れる闇夜の時間は、トータルで見ると静かに過ぎてゆく。
 そこここに転がっていた岩を椅子にして、
 居眠りなどしながら、果て無き夜を愉しんでみる。
 すると不思議なもので、不気味な夜の闇さえも、
 やがて美しいと思えるようになる。
 
 焚火のように穏やかな光は、
 自然のままの闇の中が、いちばん美しい。
 街灯・蛍光灯などの安っぽくトゲトゲした波長が近くにあるだけで、
 途端にその彩りを失う。
 それは、夏の風物詩である花火と同じで、
 風情・雰囲気を殊の外大事にする、繊細な光でもあるのだ。


 物想う時、闇夜を照らす燈は、
 人類の手にした最も原始的な焚火に限る。
 そして、焚火の雰囲気を最大限に味わいたいのなら、
 自然の中の闇夜に限る。


 だから、
 ただ単に燃せばいいというものではない。
 闇夜と焚火のバランスがとれてはじめて、
 一人前のタキビスト、なのである。
 焚火道も、思いの外、奥が深いのだ。(笑)


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A瞳のチカラ

 最近、自分の瞳の色が淡くなった気がする。
 昔はもっと黒かったはずなのに、
 気が付いたらずいぶんと鳶茶に近づいている。
 どうしてだろう。


 瞳の色を変えるのは難しいと聞いたことがある。
 だから、単なる思い違いの類だろうとは思う。
 自分の瞳の色なんて意識することがなかったから、
 漠然と
 「ああ、俺の目って黒いんだ。」
 ぐらいにしか思ってなかったというのが、
 たぶん本当のところなんじゃないかと思う。
 
 それがどうした。と、言われそうだけど、
 顔のパーツの中で、目って結構、重要だと思うんだよね。
 私の場合、
 それは恋人に限らず、友人、果ては動物に至るまで、
 惹かれる人・子供・動物すべて、
 瞳にしっかりとしたチカラを持っています。
 
 さて、
 ここで質問タイム。
 あなたは、どんな瞳を持つ人が好きですか?
 具体的な人の名前を挙げて、想像してみて下さい。


 想像しながらで良いので、閑話休題です。
 「服の色をあわせるときは、瞳の色を基準にする。」
 なんてことを、
 カラーコーディネーターの資格を持つ人から聞いたことがあります。
 瞳の色と合わない服を着た場合、
 「似合わない」と感じることが多いってことでした。
 そして、私の合わない色は「青」らしいということも、
 その時に教えてもらいました。
 それだけ、瞳が持つ印象というのは、
 様々な事柄に左右する、重要なポイントだってことですよね。


 さてさて、質問の答えは出ましたか?

 自分の瞳の色には無頓着だった私だけれど、
 友達や特に好きな人の瞳って、実は結構よく見ています。
 特に横顔を見るのが好きで、
 (真っ正面から見ると照れくさいし、
  友達だとやっぱり変じゃないですか)
 理化学的に言えば、
 ガラス体の透明度や、光彩の色や大きさ、
 情感で言えば、
 潤み具合や表情の豊かさなんかが、ポイントです。


 瞳にはその人の性格がそれなりにあらわれるようで、
 具体的な印象で言えば、
 意志の強い真っ直ぐな瞳、
 素直に透き通った瞳、
 愛情をねだるような潤んだ瞳、
 情事の際の獣のような瞳、
 などなど、惹かれる条件は様々です。
 (意味深だが動物onlyの場合も含まれています)


 「おいおい、気が多いな。」
 なんて言わないで下さいね。
 みんな甲乙付けがたい、素敵な瞳なんですよ。


 そして最後に、私の好きな瞳の色を。
 榛(ヘーゼル)系の、明るい茶色が好きです。
 髪の毛もそうなんだけど、
 今までに惹かれた人の多くは、
 色素のうすい茶系の瞳を持つ人が圧倒的に多かったです。
 それで、透明で真っ直ぐな瞳だったら、、、
 それだけで陥落しちゃいますね。多分。(笑)


 そんなわけで、
 横顔に私の視線を感じた場合、
 逃げるか観念するか、どっちか選んで下さいね。(笑)
 いや、恋(禁断の、を含む)じゃなくて、
 瞳を見せるかどうかですってば。(爆)


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<note>
・何て言うんでしょうか、
 「艶のある文章を書きたいな」
 という衝動が、最近強くなってきました。
・「どうした? 脳味噌、膿んじゃったの?」
 と言われるくらい、
 普段の生活と
 ギャップのある文章を書いてみたい。
 それが「チカラ」シリーズの原点でした。
 今まで恥ずかしくて避けて通ってきた部分であるだけに、
 自分の中でも消化できてない部分もありますが、
 書いているうちに、
 なかなかどうして、楽しいと感じるようになりました。
・そして「タキビスト」のシリーズ。
 これも、「2周年記念文集」の総括として書かれた
 「タキビストの果てなき夜想」の続きです。
 ずっと文章にしたいと思っていた「雰囲気」を、
 このシリーズでやっと形に出来たなと、思います。
・いずれの文章にせよ、
 難産の産物であるだけに、
 そして、今までに挑戦できなかった分野であるだけに、
 大切に育てていこうかなと思っています。